高嶺さおり、カワイイ道を進む。

私、高嶺さおりが女装を始めてからの物語。行き着く先は誰にも分からない。ただ、私は歩き続けます。理想のカワイイを手に入れるまで……。一緒にカワイイ道を歩んでくれる友達も募集中です。伊勢市在住。名古屋を中心に女装活動してます。

高嶺さおり、名古屋を遊ぶ。了

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お分かりいただけただろうか……。高嶺さおりが、名古屋滞在三日目に摂取した食事たちである。……そう、食べ過ぎである。昨晩いただいた鳥貴族、中華料理と合わせると、えらいことなのである。

……はい、反省してます。

せっかくダイエットし始めて、ちょっと痩せてきたなー、というところに、この暴食……! 水泡ですね! またサラダとサラダチキンとヨーグルトのお世話になります!

ちなみに、上から順に名駅:スタバでの朝食、ゲートタワー:フミーズグリルでの昼食、名駅:こななでのおやつ、引き続きこななでの夕食となっております。いやぁ、食べましたねぇ。欲望のままに。特に朝食後、友人と合流してからは、友人の相談のえげつなさとハードさに当てられ、美味しいものでも食べなきゃやってらんないわ! て、なりました。

……人を救うのって、難しいです。

一日話を聞いて。こっちが泣きそうになりながら、思いつく限り助言をして。説得して。なんとかかんとか、軌道をちょっとだけ修正、出来た、かなぁ……。ホント、命あっての物種だからね。自分を大事にね……。次に会うとき、少しでも状況が好転しているよう、祈ってます。

以上、名古屋滞在三日目でした。一日中友達と話をして、美味しいものを食べただけなので、あまり面白くはないでしょうが、私にとっては大変に意味のある一日でした。昨晩帰らなくて本当に良かったです……。

 

この三日間、大変に多くの方々と出会い、お話しをし、ご縁が出来ました。女装を始めなければ、絶対に交わることはなかった人たちです。

ツイッターを再開したり、ブログを始めたのも、女装を始めたからです。そちらでの出会いも、今後増えていくかもしれません。

恋、かどうかまだ分かりませんが、らしきものにも落ちました。自分のジェンダーが揺らぎ、いえ、広がりました。

まだ、女装を始めて一月も経っていないことが不思議なくらい、私の世界観は変わりました。これからもきっと変わって行くでしょう。それはきっと、私の人生を豊かにしてくれる、とても大切な経験なのだと思います。

そして、このブログの主題でもあるカワイイ道。これまで、都合三回メイクをしていただき、アイシャドウひとつ、リップひとつで、いくらでも顔の印象は変わるのだと実感しました。お化粧品もひと通り揃ったので、練習、研究を重ねたいと思います。

ただ……いくらカワイイからといって、ノベルティーが貰えるからといって、衝動で二万円近く使っちゃったのは、冷静に考えて引きます! カワイイから後悔はないですが、反省します……。

 

                                                           了

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高嶺さおり、名古屋を遊ぶ。③

このステラさん、女装さんならトイボックスさんより更に安く、千円で入場出来ちゃうとのこと。すごい。

サイトに掲載されている地図を参考に、目印となる建物に着いたら電話をかけます。数分でステラの管理人さんが迎えに来てくれました。当たり前かもしれませんが、女装さんです。

初めてなので施設や料金、サービスの説明をして頂いたあと、管理人さんにメイクをお願いしました。当然、買いたてホヤホヤのあの子たちを使ってもらいますよ!

このステラさんでのメイク、今までになく素早いものでした。はい下地〜、はいアイメイク〜、はい仕上げ〜、てなもので、あっ、という間に完成しました。

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しかし、その仕上がりは見ての通りです。自分で言うのは憚られますが、結構カワイイ、ですよね? 管理人さんの腕も良く、お化粧品も自分に合ったものを選んでいただいたからでしょうか。なんだかしっくり来ます。いつか自分でこれくらいメイク出来るようになりたいですね!

そうそう、ステラさんに着いたときは管理人さんと一対一だったのですが、メイクをして頂いている間に、何人かお客さんが増えてました。その中に、同じく三重県から来られたMさんがおられ、色々お話したり、自撮りのコツを教えていただいたり、マニキュアを塗っていただいたりしました。

時刻は午後五時。そろそろ約束の時間です。一旦ステラさんを出て名古屋駅に向かいます。

しかし、ここで悲しい事件が。待ち合わせしていた相手、大学時代からの友人で、私の女装姿を楽しみにしていたのですが、待ち合わせ時刻を過ぎても来ず、唐突に音信不通になっちゃいました。……後で分かったのですが、急な残業が入り、スマホを触る暇もないほど忙しかったそう。

そうとは知らない私、既読も付かないし、事故か事件か病気か!? と、ひとりあわあわしながら名駅をウロウロ……。とりあえず落ち着こうと、スタバで時間を潰します。

二時間近く経ちまして、私の進退も決めなきゃいけない時間帯になりました。……とりあえずLINEで友人に断りを入れ、今池に戻ります。どうしたのかなぁ、とステラまでの道のりをトボトボ歩いていると、昼間に会ったMさんと、お連れのYさんにばったり遭遇しました。「さおりちゃ〜ん、今帰り? 私たち今から鳥貴族行くけど、一緒にどうかな」と声をかけて下さり、途方にくれ気味だった私はホイホイついていっちゃうのでした。二泊目確定!

「「「かんぱ〜い!」」」

私の身体、アルコールは完全に毒と認識しておりますので、ジンジャエールで乾杯です。

「さおりちゃん、今日で変身三回目だっけ? どう? 楽しい?」

女装さんが集まって女装の話にならない訳ないですね。

楽しいです、女装。カワイイ服を着たい、という欲求から始まりましたが、今は女装自体がすごく楽しいのです。メイクや髪型ひとつで、顔の印象が全然変わることを実感し、工夫次第でもっともっとカワイくなれる可能性があると気づきました。カワイイ道を一歩、進み始めた感じです。

そして、忘れてはいけないのが女装仲間との交流です。今回の滞在で初めて経験しましたが、これが楽しいこと楽しいこと! そもそも、趣味の合う人たちと会い、話し、友達になることは楽しいものですが、女装というマイノリティな世界では、相手が同じ女装さんというだけでも、心を開きやすくて、親密になりやすいのかもしれませんね。

「いろんな理由で女装している人がいるし、皆いろんな楽しみ方してて、話を聞くだけで楽しいよねー。最近は気軽に女装できるようにもなってきて、女装さんも増えてるし、いいよねー」

(`・ω・´)ウンウン

「完全に心が女の子ってコもいれば、男も女もイケちゃうコもいるし、女装して女装子とイチャイチャしたいコもいれば、さおりちゃんみたいに女の子の格好がしたいだけのコもいる……。ホントいろいろだけど、みんな楽しくやってるよー。さおりちゃんも、これから色々、楽しくやりなねー、それが一番大事だからねー」

先輩から、ありがたいお言葉をいただきました。確かに、楽しむって、大事。……自分の性が揺らぎ気味な私ですが、それさえ楽しめるような度量が必要なのかもしれませんね。

焼き鳥でお腹いっぱいになったところで、次は麗人さんで歌って腹ごなしすることになりました。なお、鳥貴族はMさんに奢っていただきました。ご馳走さまです。大変美味しゅうございました……。

そうそう、このあたりで、会うはずだった友人と連絡が取れ、無事が確認できました。次の日がお休みだそうなので、今度こそ会おうということに。

さてさて、二晩続けての麗人さんです。ここでBさんという女装さんも合流され、盛り上がりは最高潮……! と、出来れば良かったのですがね、流石にオール明けの夜更かしはきつかったのですね。最初は元気でしたが、後半すっかり寝こけてしまいました。

目を覚ますと、既に宴もたけなわといった雰囲気。閉店時間も迫り、麗人さんを後にします。

Mさん「じゃ、次はどうしよっか〜」

Σ(´・ω・`)

Bさん「めちゃくちゃ美味しい中華屋さんあるけど、行く?」

( ゚д゚)⁉︎

MさんBさん、私より年上の方々なのですが、ものすごく元気! ものすごい体力!

そしてホントに中華屋さんへ。魚のニンニク炒めと鶏とカシューナッツ炒めを四人で囲みました。コレがびっくりするほど美味しかったのですよ! 今回の滞在で一番美味しかった!

ちなみに、今度はBさんに奢っていただくことに……。

Bさん「私も若い頃、お姐さんに世話になったからね……。次は貴方達が後輩に優しくしてやりなさい」

そんな、格好良過ぎるセリフまでいただき、心に刻みつけました。そういう機会があったら、私も後輩に言ってあげたい……!

美味しい中華の余韻に浸りながら、四人でステラさんに帰りました。

 

                                                     つづく

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高嶺さおり、名古屋を遊ぶ。②

始発が動き出す時間になり、楽しかった宴も、解散の運びとなりました。私とYさんは、一緒にトイボックスさん近くの駅まで地下鉄で向かい、そこでバイバイしました。その後、私は荷物を取ってシャワーを浴びるために、トイボックスさんへと向かいました。

トイボックスさん、チェックアウト(?)が翌日の朝十時となっており、それを超えると、もう一日分の料金がかかってくるシステムとなっております。逆に言えば、十時までは出入り自由で、シャワーもあり、メイクルームもあり、メイクもしてもらえる、ということで、大変利便性の高い施設だと思います。女装さんは入場料も安かった筈ですし。ただ、ロッカーに預けたものを取り出すための入場でも、一日分の料金がかかるそうなので注意が必要ですが。

トイボックスさんに帰ってみると、時間的に当然ですが、ザ・宴の後という様子でありました。唯一起きていたおじさまとお話ししましたが、トイボックスもGWらしい盛り上がりを見せたようです。そのおじさまと、女装とジェンダーについて、しばし熱く話し合いましたが、結論として、「男とか女とか関係なく色々な人がいるし、いてもいいよね。他人に迷惑さえかけなきゃ」ということになりました。

さて、シャワーを浴びて、メイクを落とし、小一時間かけてコンタクトレンズを外して、次に向かう先は……!

特に、決まってませんでした。

いえ、その日の夜に友人と会う約束はしていたのですが、それまで全くのフリー。とりあえず、名古屋を色々ぶらぶらしようと思い、女装じゃ不都合もあるかなと、男性姿に着替えたのでした。

まず名古屋駅に向かっておけば、何処へでも行けるなーと思い、歩き出します。大荷物を抱えて。……初日にこれだけ買い物しちゃったの、色んな意味で大問題だよね、と気づいたのがこの辺でした……。

途中で朝食のサラダチキンを摂取し、名古屋駅に着いたのが十時頃でした。お店も開き始めるいい時間です。……実は私、前々から欲しい物というか、物どもがありまして、それを見に行くことにしました。とりあえずタカシマヤに。

で、すぐ撤退しました。お値段、お高すぎました。一式揃えちゃうと、十万円超えそうでしたもの。

……はい、私が求める物ども、大体分かりましたね。そう、お化粧品です。値段がピンからキリまであって、ブランドも多すぎで、そもそも何を揃えればいいか分からない! なのでとりあえず大きそうなお店で色々聞ければな、と思ったのですが、流石タカシマヤさん、文字通り桁が違いました。

とりあえずスマホで近くの大きそうな、かつお高すぎなさそうなお店を探しました。すると、大変意外なことに、駅前のヤマダ電機で取り扱いがあるとのこと。物は試しと、早速向かいます。

ヤマダ電機につくと、化粧品売り場はすんなりと見つかりました。思ったよりも広い売り場です。化粧品担当の方もおられます。早速捕まえて、事情を話しました。

えぇ、事情を話しましたとも。前回の電車帰り中の写真と、前日の写真も見せて。その方が、どんな化粧品が合うのか見繕ってもらいやすいと思いまして。

 「そうですねぇ……。多分、必要になるのが、ベースにファンデーション、アイシャドウ、アイライナー、アイブロウ、チークにリップ、あとハイライトも使ってそうですね……。ここで一通り揃えることも勿論出来ますが、初心者さんにオススメしたい店が有りまして……以前、名駅にもあったプラザさんというお店で、今は栄の松坂屋にあるんですけど、そこの商品で、ファンデーション、アイシャドウ、チーク、ハイライトなんかが一つになったパレットがあって、使い勝手もいいし、かなりお得に揃えられると思いますよ」

と、優しい店員さんが教えてくれました。なんだかRPGのお使いみたいになって来ましたが、カワイイのため、いざ松坂屋

「申し訳ありません。その商品、随分前のもので、今は製造してないんですよ」

( ゚д゚)

……皆さん、世の中には電話という便利な道具があります。確認しましょう、事前にね……。

愚痴りついでに店員さんに、再び事情を説明しました。

「なるほど、それは大変でしたね……、よろしければ私がお化粧品、お見繕いしましょうか? お値段の割に質の高い商品、取り揃えておりますよ!」

確かに、全体的にヤマダ電機と同じくらいか、少し高いかくらいのお値段。売り場がとにかく大きく、品揃えは良さそう。というか、今から他に行く元気はない。ない。

「任せて下さい。では、アイシャドウから選んで行きましょうか……」

あーでもないこーでもないと、一時間ほどが経過。

買い揃えましたるのが、こちらの品々!

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アイシャドウは、死に色が出がちということで、多色のパレットではなく、薄いピンクと濃いめの茶色の二種類のみを購入。この茶色、細いチップを使えばアイライナーの代用も出来そうだし、涙袋もつくれますよ。とのこと。

次に化粧下地。これは店員さんの激しい推しで、ちふれのBBクリームと固形おしろいを購入。この子ら、めちゃくちゃ仕事するらしいです。

続いてチーク、実際に色々と肌にのせて検証した結果、この色味に決定。リップも、チークに合わせて決定。

最後にハイライト。これはちょっと高めのものの方が良いということで、発色を見つつこの子に決定。

以上、私のカワイイをつくってくれる魔法のアイテムたちでした。

山あり谷ありとはいえ、目当てのモノを手に入れられた私が次に向かうのは、今池にある、ステラさんという女装さん向けロッカールーム兼メイクルーム。

そうです。また女装です。

 

                                                     つづく

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高嶺さおり、名古屋を遊ぶ。①

四月二十七日。私、高嶺さおりは名古屋に降り立ちました。

聞いた話では、名古屋は女装の楽園だそうです。女装さん向けのお店も沢山あるし、そもそも女装さんの数も多いとのこと。ちょっと調べただけでも、行きたいお店がいっぱいです!

何はともあれ、まずは女装! ……と、言いたいところですが、まだ予約まで時間があったので、大好きな近鉄パッセでウインドウショッピングです。

えぇ、ウインドウ、のつもり、だったんですよ……。

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さおり……! 豪遊……!

あのですね、一応言い訳をしますとですね。鞄とお財布はノベルティーなのですよ。Ank  Rougeさんに行ったところ、一万七千円ほど買い物すると両方貰えるというイベント中でして。女装用の鞄と財布が欲しかった私は飛びついちゃいまして。店長さんの、あとちょっとで無くなりそうなんですよー、という言葉にやられまして。……えっと、はい。反省してます……。

……さて、女装の話に戻りましょう! この日メイクをお願いしたのは、笠寺にあるソレイユさんというサロンでした。ここは、男女問わず利用できるエステも兼ねており、初めて伺った私は、メイクの前に無料でエステを受けられることとなりました。初めてエステというものを受けましたが、とっても気持ちよくて、肌もプルプルになり、癖になりそうでした。

エステが終わると、いよいよ次はメイクです。まずは下地作り。点々とクリームを顔において、それをスポンジで伸ばしていきます。その上からおしろいを重ねて、完成です。

次はアイメイク。相変わらず、目をいじられるのは苦手でした……。まずはアイシャドウを目の上に塗ります。この日は、目を大きく見せるという黒系統のアイシャドウを塗っていただきました。次にアイライン。これも、黒いもので目の縁どりをしていきます。涙袋をアイシャドウ(多分)でつくり、付けまつげを付けます。

仕上げにオレンジ系のチークと、ピンクのリップを塗ります。

完成品がこちらです。

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うーむ……、なんかちょっと、カワイくない……。黒のアイシャドウが、大人っぽ過ぎるというか、おばちゃん感あるというか………似合ってないのかな、と思います。

で! で! 左に写っておられるのは、この後トイボックスにて出会うこととなる女装さんのYさんです! 記念すべき私の初女装友達で、見ての通りとってもおカワイイのですが、声が! カワイくて! すごい! のです!……写真では伝わらないのが、ホントに残念至極……!

……オホン。えー、そう、私があんまり可愛くないという話でしたか。うん、ソレイユさんでメイクをしていただいて、最初に向かったのがトイボックスさんという、名駅から徒歩圏内にある、女装さん用のメイクルーム兼ロッカールーム兼宿泊所のような場所で、カラオケあり麻雀ありのコミュニケーションプレイス、です。多分。……こんなに分類に迷う施設も初めてですが、要するに女装さんや女装さん好きな方が集まって、仲良くなる場所です。多分。実際私は仲良くなれましたよ! Yさん筆頭に何人かの方と! 

そうそう、Yさんは私のちょっと後でいらっしゃいまして、お洋服の話なんかで盛り上がったのですね。それで、これから麗人さん行くけど一緒にどう? と誘って頂きまして、ホイホイついて行っちゃった次第です。カワイイお洋服が好きな人に悪人はいない! と信じてるとはいえ、初対面で簡単についていっちゃうのは問題ですね、今思うと。皆さんはもっとよく考えてから、ついて行くか決めましょうね。危ない人の可能性も、ないとは言い切れない世の中なので。

さてはて、ところ変わって麗人さんです! この店は今池にある、女装さんが集まるカラオケスナックです。トイボックスさんもそうなんですが、メイクルームがある上、メイクをしてもらうことも出来るそうなので、ここで着替えてここで遊ぶ! ということも出来そうで良いですね。こちらでも、沢山の女装さんとお話しでき、お友達になることが出来ました! ……社会人になると、どうしても交友関係が固まりがちというか、人間関係が完成しちゃうというか、こんなにいっぱい友達ができる機会は、貴重で尊くて、何より楽しいなぁ、と強く思いました。

そして、その楽しさは止まることを知らず、麗人さんに閉店(深夜二時)までいちゃうのでした。閉店後は、ある女装さん、Mさんの提案で、栄の「2人でお入りください」というcafeに行くことになりました。そちらでも色々とお話ししましたが、正直、楽しかったなぁ、ってことしか覚えてません。ちょこちょこ寝落ちしちゃってましたし……。そんな訳で、朝までお話ししたり寝ちゃったりしながら、楽しい一日目が終了したのです。

 

                                                     つづく

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高嶺さおり、性に迷う。

私、高嶺さおり、GW初頭から名古屋に二泊三日で滞在しておりました。最初は日帰り、まぁ泊まるとしても一泊かな? と考えていたのですが……、名古屋での女装活動の楽しいこと楽しいこと! あまりの楽しさに、ついつい二泊してしまいました。

その間、色々な場所に行き、色々な人たちとお会いしました……。その結果、標題のとおり、私の性が、ジェンダーが、大きく揺らいで迷子になっております。

このブログには何度か書かせていただきましたが、私が女装を始めたのは、カワイイ服が好き過ぎて着たくなったのがきっかけでした。なので、基本的に男性に性的興奮を覚えることはないですし、好きになる対象も女性です。

はい、その筈、でした。

それは一日目の夜のこと。私は、トイボックスで知り合った女装さんに連れてきてもらい、スナック麗人さんにおりました。そこでは素敵な女装さんたちがたくさん集まり、ワイワイと楽しく過ごしておりました。こんな空間があるんだぁ……! と感動しつつ、私もその中に加えていただき、キャッキャウフフと楽しんでおりました。

そこで、見ちゃいました。可愛い女装さんたちがお二人、かなり濃厚ないちゃいちゃを楽しんでおられるのを。……そこで引いちゃったワケではないのです。むしろその逆というか、恥ずかしく且つ、そのお二人には大変申し訳ないのですが……。私、ちょっと興奮しちゃったんですよね。

で、混乱しました、私。え? あれ? 私どうした? 相手は男性同士だぞ? そういう趣味、無いでしょ私? どうした私?

混乱している内に、お二人は佇まいを直しておられました。

まぁ、何かの間違い、気の迷いかな。そういうこともあるかな。と、納得しかけたのですが、本当の問題はそこからだったのです。

二十三時くらいだったでしょうか。扉を開けて、新しいお客さんが入って来ました。

いらっしゃったのは、途方もない美人の女装さんでした。詳しく容姿を描写してしまうと、分かる方には分かってしまうので割愛しますが、男とか女とか関係なく、私の人生で出会った中で、一番美しい人でした。

視線は釘付けになり、胸がドキドキし始めました。見ているだけで幸福感が湧き出る、そんな感覚に包まれます。

……今これを書いていて改めて思いますが、コレだけ見ると、完全に落ちてますね、恋に。

でも、事はそう単純じゃ済みません。なにせ、女装しているとはいえ、相手は男性です。長らく男性として、女性を相手に恋愛をしてきた私にとって、この感情をどう受け止めるかは、ジェンダーの根幹にかかわる問題です。男性に興奮してしまった先の件とあわせ、私のジェンダー、完全に迷子です。……その場は深く考えないようにしてやり過ごしましたが、困ったことにこの恋心めいた何か、実は今だにくすぶっております。

本当に困惑しきりです。女装しておいてなんですが、自分の性を疑う日が来ようとは、夢にも思ってなかったので。ちなみに、この記事を書いている動機として、色々冷静に分析するためでもあります。

私は男が好き、というワケではない筈。相手が女装していたからこそ、興奮したり、恋に落ちたりしたのだと思います。……でも、男性姿のあの人と接しても、今の私はときめく気がします。

その恋を私が男性としてしているのか、女性としてしているのかという問題もあります。純粋に男として恋をしている、とは言い難い気がします。自分が女装していたからこそ落ちた恋、なのかもしれません。

一人で悶々としていても埒があかないので、私が女装していると知っている友人にも相談してみました。

「う〜ん……。あ、女なら何でもいいっていう男いるよね」

?……(´・ω・`)ウン

「逆に、男なら何でもいいって女もいる」

(´・ω・`)ウンウン

「さおりちゃんの場合、美しいなら何でもいい、なのでは……」

Σ(´・ω・`)

うん……。うん。否定、出来ないよね。というか、コレほぼ正解なのでは? なんだか妙にしっくり来てしまいました。

そんな訳で、色々悩みが解決したワケではありませんが、今のところの結論としまして、私、高嶺さおり、男女の垣根を超えたカワイイモノ好き、だということにしておきましょう。

……私、見方によってはウルトラスーパービッチさんなのでは……。

 

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高嶺さおり、眼鏡から離れる。後編

「じゃあ、右目からいれていきます。出来るだけ力をいれないようにだけ、専念して下さい。…………まぶた、閉じちゃってますよー、力抜いてー。…………はい、ピクピクしないでー。…………ん〜、怖がってますねー。閉じないで閉じないでー」

無理です。だって怖いもの。目、触られちゃうんですよ? 怖いに決まっとりますです。背中、嫌な汗でびしょびしょでした。

「GWまでに一人でつけ外し出来るようにならなきゃいけないんでしょ? だったら今日頑張らないと!」

そうです。楽しいGWのため、カワイイお洋服のため、私、頑張らねば!

で、三十分後。「やっと右目入りましたよ。鏡見てみてください。全然違うでしょ?」

すごいです! 黒目の大きさが明らかに違う! ていうか私、眼鏡無しで目が見えてる! 視界も広い!カラコン、大正解の予感がs

「はいじゃあ、左目いきますね」

(´・ω・`)ソーデシタ

右目でちょっと慣れたのか、たまたまなのか、左目は割とスムーズにはいりました。

「おー……」

先ず、異物感が無いことに驚きました。まつ毛が入っただけであんなに痛いのに、あんなに大きいものが入って平気とは……謎です。それに視界、広いです。眼鏡だとどうしても端が切れちゃうんですけど、コンタクトにはそれがない。しかも、黒目まで大きくなるという魔法つき。かがくのしんぽってすごいなー。

「じゃあ、つけたままで検査や診察を受けていただきます。こちらへどうぞ」

検査を一通り終えて診察室へ入ります。

「さおりさん、結構乱視あるみたいだけど、今平気? カラーコンタクトは乱視対応してないんですが」

そう言われると、確かに眼鏡の視界からは違和感がある気がします。

「そうだよねぇ、まぁ充分視力は出てるみたいだし、趣味のときだけなら大丈夫、かな……どんな趣味か教えてもらえますか?」

( ゚д゚)

「えー……(汗)  この写真、私なんですけど……」

「( ゚д゚)……なるほど、確かに視力は関係ない趣味ですね、はい。では、このレンズで進めていきましょう。次の診察では自分でつけ外しを行なってもらいますので、指を目に近づける練習をしてみてください」

「あ、ハイ」

「じゃあレンズ外してもらって、今日は帰って下さいねー。」

……忘れてた。

 「じゃあ目を大きく開いて下さいねー」

外すときは一瞬でした。こう、ガッといってプリッと出す! みたいな。ある種の強引さと熟練の技が見え隠れします。

 

そして、次の診察日です。

「今日は、自分でレンズをいれたり外したりする練習をしましょう。コレが出来ましたら、お試しのレンズを何日分かお渡しできますので、頑張りましょうね」

とうとうこの日がやって来ました。一応指を目に近づける練習はしてきましたが、不安です。

「右目は右手で、左目は左手でいれます。まずは利き手からいきましょうか。人差し指の先にレンズを乗せて、左手でガッと思い切り目を開き、そこへいれていきます。まぶたやまつ毛に当たらないよう、注意して下さい」

ゆっくり指を目に近づけていきます。

「目が細くなってますよー、レンズは黒目より大きいですから、それじゃ絶対入りません。もっと思いっきり開けないと!…………そうです。そう! その状態でレンズを…………あー、閉じない閉じない! …………一気に行きましょう、一気に! 時間をかけると閉じちゃいますから」

一度指を離し、深呼吸をします。うん、生まれて初めてこんなに目を触りました。以外と大丈夫なんだなぁ。

 「んー、どうも開きが甘いですねぇ。……じゃあ今度は斜めにいれてみましょうか。最初に上半分をいれて、次に下半分を入れる感じで…………そう、そうです。入ってます、入ってますよ!じゃあゆっくり目を閉じて、ゆっくり開きます……はい、入りましたね。コツは分かりましたか? じゃあ、次は左目いきましょう! 」

そんなこんなで、いれるほうは何とかなりました。

「では、外して行きましょうか。レンズの端から中心に向かって軽くつまんで下さい…………あー、惜しいですよ。その感じです。すぐ外せそうですね」

すみません。両目で一時間かかりました。

付けるのはすっとのせて軽くペタッとする感じですが、外すときは結構ギュッとつまむ必要があって、それが抵抗あるんですね。多分。

「時間をかければ、付けるのも外すのも出来そうですね。次の診察はGW明けになりますが、それまでに三、四日分くらいお試しでお渡ししておきますね」

何はともあれ、高嶺さおりはカラーコンタクトレンズを手に入れました! おかげさまで、楽しいGWを迎えることができたのでした。

 

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高嶺さおり、眼鏡から離れる。前編

初めての女装の翌日。冷めやらぬ興奮のままに、私、高嶺さおりはとある眼科さんにやって来ました。目的は、コンタクトレンズの入手です。それも度入りのカラーコンタクト。

実は私、とっても目が悪く、中学生以来ずっと眼鏡と共に生活してきました。コンタクトにしようかと考えたこともありましたが、結局怖くて踏み出せませんでした。

しかし、この日の私は違います。女装に目覚め、カワイイを求める求道者です。やってやります。

私が改めて言うまでもありませんが、女装において、というか人の顔において目は非常に重要なファクターです。目の大きさ、黒目と白目のバランス、まつ毛の長さ、眉毛の形、一重か二重か……などなど。目の印象は顔の印象に、顔の印象はその人の印象に直結します。

そして、女性的な印象を与える顔になるためには、出来るだけ目と黒目を大きくみせることが重要だと私は思っています。素顔の目が小さく、白目がちな私にとっては尚更です。

そんな私にとって強い味方が、黒目を大きく見せてくれる、カラーコンタクトなのです! ……いや、この時点では前日にメイクさんから教えてもらっただけで、半信半疑だったのですけどね。

昨日の体験から、女装のときは眼鏡を外し、コンタクトをつけようと決意していたのですが、そんな魔法のようなものがあるなら、選ばない手はありません。いざ、カラコンデビュー!

「コンタクトをつけるのが全く初めての方ですと、何回か診察に来て頂いてからのご購入となります」

(´・ω・`)

……いや、まぁ冷静に考えれば、そうですよね。お仕事帰りにチャチャっと寄って、パパッと持って帰れると考えていた自分が甘かったです。反省。

「GWはこちらもお休みになるので……五月のお休みが終わってからのお渡しになります」

 Σ(´・ω・`)

この日は四月二十二日。GWは名古屋で女装活動し倒そうと思っていた私、ガーンです。ガーン。

それが伝わっちゃったのか、受付の方が「……もしかして、GW中にご入り用ですか?」なんて聞いてくれます。

「GWまでの予約もいっぱいで……あ、でも早い時間でしたら空いてる日もあります! この日とこの日に来て頂けたら、スムーズにいけば何日か分はお試しでお渡しできるかもしれませんよ!」

「じゃあそれでお願いします!!」

即決しました。遅刻とか早退とか必要な時間帯でしたが、何とかなる! というか何とかする!

「じゃあ、今日は色々検査した上で、コンタクトを選んでいきますねー」

と、案内された部屋で視力検査などなど済ませした。

「何かコンタクトのご希望等ありますか?」

「黒目が大きくなるというやつを……」

「カラーコンタクトですねー。毎日つけられますか?」

「いえ、趣味のときだけ……」

「どういったご趣味ですか? 」

 ( ゚д゚)

「えーと…………(汗)」

「視力が必要な感じですか?」 

「あ、視力はそこまで必要ないです」

ちょっとした冷や汗をかいたりしながらその日の検査は終了しました。

なお、次の来院ではもっと冷や汗をかきます。

 

                                                     つづく

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